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参考資料「乳酸菌生産物質で便秘が必ず治る本」
東京大学名誉教授 光岡知足 著 マキノ出版より
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食事とストレスで腸の老化が進む
人間の体は、母親の胎内にいるときはまったくの無菌状態です。ところが、この世に生まれ出た瞬間から、皮膚や気管、消化器などの粘膜に、さまざまな細菌がすみつきます。
これらの細菌のうち、主に腸にすむものを腸内細菌と呼びます。
腸内細菌は、およそ100種類100兆個といわれますが、それらが無秩序にすみついているわけではありません。
各細菌がある程度まとまり、野山の草花が群生しているような状態になっています。
そのため、腸内の細菌の集まりを、腸内細菌叢(叢はくさむらの意)、あるいは腸内フローラ(フローラは花畑の意)と呼びます。
腸内細菌には、大きく分けると体に有益な働きをする善玉菌(有用菌)と、体に害を及ぼす悪玉菌(有害菌)とかあります。そして、腸内細菌のバランスは、年齢とともに変化していきます。
生まれたばかりの赤ちゃんの腸内には、まず大腸菌などが現れますが、生後3~4日から善玉菌の代表であるビフィズス菌や乳酸菌が現れ、これが99%以上を占めるようになります。
離乳期を境にして、バクテロイデスなどの嫌気性菌(酸素を嫌う菌)が優勢となり、ビフィズス菌は10~15%ぐらいにへってしまいます。
個人差はありますが、ふつう、成年期まではこの状態を続けます。ところが、50歳代の後半を境に、ビフィズス菌はさらに急速にへりはじめます。代わりに、悪玉菌の代表であるウェルシュ菌や大腸菌がふえてきます。これが「腸内細菌の老化」です。
一般に、若い人なら10人中5人にしかみられないウェルシュ菌が、高齢になると10人中8人にみられます。また、検出された人の菌数も、若い人は糞便1回あたり1000~10万個ですが、お年寄りは
1億個とかなり多くなります。
シワや白髪などの老化と同じく、腸の中でも老化が進んでいるわけです。そして、腸の老化は、全身の老化につながる重大な意味を持っています。
ビフィズス菌や乳酸菌をはじめとする善玉菌は、病気を防いで若さを保つ働きをたくさん持っています。
とくに、ガンを予防し、コレステロールを下げ、肝臓の負担を軽くするなど、ガンや動脈硬化、肝臓病などを防ぐために大いに役立ってくれるのです。ガンは、腸内に排泄物が長くとどまると起こりやすくなります。
最近の研究では、腸内に過剰なコレステロールがあると、乳ガンの発生を促すホルモンができやすいこともわかってきました。これらのガン予防には、とくにビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が効果を発揮します。
また、腸内の善玉菌は体の免疫系を剰激し、抵抗力を高めます。この意味では、感染症やガン全般の予防に役立つといえます。
逆に、悪玉菌は有害物質や発ガン物質を作り出し、体をガン感染症にかかりやすい状態にしてしまいます。悪玉菌が多いと、動脈硬化や全身の老化も進みやすくなります。
こういうやっかいな悪玉菌が、加齢とともにふえてきてしまうのです。
腸内の細菌バランスが崩れて善玉菌がへって悪玉菌がふえてくると便秘や下痢が起こりやすくなってきます。
すなわち、スムーズな排便ができる人は腸内に善玉菌が豊富ですが、
便秘や下痢の人の脳内には善玉菌がすみにくく悪玉菌が優勢であるといえるのです。
以上のように、腸内環境を整えて善玉菌をふやしていくことが多くの病気を予防し、全身の健康につながります。
そして善玉菌を増強するのに、乳酸菌生産物質が有効な働きをします。
それでは、目から取り入れた食品がどのように人体で消化・吸収されていくのか、そのメカニズムを追ってみましょう。
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